シリーズ|Space Whispererノート
空間が語りかけてくる時がある。
見えないのに、たしかにそこに“何か”があると感じる瞬間。
私はそのささやきを「Space Whisperer(空間のささやき手/空間師)」と名づけました。
このシリーズでは、
今ここを震わせる空間をつくるプロセスや、
その中で生まれた気づきや変化を綴っていきます。
「整える」ということが、
どれほど深く、優しく、人生を支えてくれるのか。
あなたの“今ここ”が、少しでも心地よくなりますように。
〜今ここを震わせる空間をつくる〜

今日は、空間を“本気で震えさせよう”と決めて、2日目。
朝から家の整理と掃除に全力を注いでいた。
正直、ここまで「整える」に向き合ったのは久しぶりかもしれない。
でも、体感でわかる。
スーーーーっとするあの感じ。
手を叩いたら響く空気が澄んでいる感じ。
空間が「静かになってきた」とでも言うような。
見えないエネルギーが、ようやく“定位置に戻ってきた”ような感じ。
ジャンプする前って、誰でも一度しゃがむ。
でも私たちはその“しゃがむ”=内にこもる時間をとても嫌がってしまう。
早く結果を出したい、動きたい、アウトプットしたい。
でも実はこの“しゃがみ”がいちばん大事なところだったりする。
これはインプットの時期。
月でいうとVoid。空っぽの時間。

だからこそ、次の“満ちる”や“舞う”の前に、この空っぽの自分を感じきる必要がある。
「スペースウィスパラー」という言葉が自分の中に降りてきた時、
私は自分の感性を信じて空間を創りたいと思った。
そして、過去に自分がデザインした『心音結』のノートを見返してみた。
…薄い。
控えめ。
こんなに薄かった記憶がない(笑)。
なんだこの遠慮がちの色合いは?って思った。
昔の私は、**「邪魔にならないように」**っていつも考えてたんだ。

印刷代を考えてインクを控えめにしようとか、
あんまり目立たないようにしておこうとか。
でも今の私は違う。

私は「空間を語らせることができる」。
だから、ちゃんと濃くしていい。
ちゃんと自分の世界を放っていい。
ノートの各章を自分の感覚で整えていくと、
**「これだ」**って体が反応する。
言葉ではなく、感覚で「しっくりくる」。
そして「よし、印刷だ!」と家のプリンターで出力したら…
……壊れてるーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
文字が全部二重、線がズレてる。
見てるだけで酔う(笑)
仕方なく、子供たちと一緒にOfficeworksへ。(文房具とかプリントアウトするお店)
子供たちは動物や魚の画像を選んで楽しそうにプリントアウト。
いざ私の番!と意気込んだら…
**「ファイルが重すぎて開けませんでした」**と、エラー。ちーん。
結局私のだけプリントできず、手ぶらで帰宅。
もう、ここまで来たらどんなに鈍感でもわかる。
**「今じゃないよ」**っていうサイン。
ストップがかかってる。
じゃあ何が先かっていうと、
「私自身」と「私の空間」。
確かに、私が身を置いている部屋が心地よいとは言えなかった。
そんな空間で、心が響くものなんて作れない。
響く空間があってこそ、響く言葉が生まれる。

昔、蟻が大量発生して業者に頼んだとき、
スプレーから物を守るためにいろんな物を箱に詰めた。
でもその箱たちは「どうせ引っ越すし」って、しばらく放置されたまま。
でもそれって、
“今の私”じゃなくて“未来の私”のために
我慢させてることだった。
今ここに存在してるのに、無い。
そんな矛盾の中に身を置いていた。
だから一つ一つ、箱を開けた。
「うわー、これ持ってたんだ!」
「え、これも!?買っちゃったのに!」
ってなるもののオンパレード(笑)
エプサムソルトに至っては、4種類になってた(笑)
このとき、言葉が降りてきた。
「使いたい時に“無い”ものは、持ってないのと同じ」
どれだけあっても、
**“見えない・使えない”**なら、エネルギー的には“無い”のと一緒。

子供たちが部屋じゅうにおもちゃを広げて遊ぶのも、
イマココで生きてるからだって気づいた。
私たちは“未来の自分のために片付ける”って発想があるけど、
彼らはそんなこと考えてない。
ただ今にいる。
だから全部見えるようにして、今ここで全力で遊んでる。
それって、ある意味“空間の使い方の天才”だと思った。
そして、もう一つ大事なことに気づいた。
“今の私に必要でないのに残してあるもの”は、エネルギー漏れの原因になる
見るだけで疲れる。思い出すたびに「片付けなきゃ」ってなる。
それってもう、感情を無駄に使ってるってことなんだよね。

でも大事なのは、全部を「震えないから捨てる」ってしないこと。
ここで登場、「計量カップ理論」🥣
例えば、心が震えないからといって
今必要な“計量カップ”を勢いで捨ててしまったら?
心が震える新しい計量カップに出会うまでは、
また“震えない”ものを買い直すか、
なければなければで目分量で失敗するか。
それって「今の私」が居心地悪くなっちゃう。
だから私はこう決めた。
震えないけど必要なものは、補欠くんとして待機させておく。
次の“震える子”が来るまでは、つないでくれてありがとうって思って。
そして、整った空間は、
体がちゃんと感じてくれる。
スーーーーーッとした、澄んだ感覚。
これが、私にとってのスペースウィスパラーの第一歩だった。
次のパートへと続く…

