シリーズ|Space Whispererノート
空間が語りかけてくる時がある。
見えないのに、たしかにそこに“何か”があると感じる瞬間。
私はそのささやきを「Space Whisperer(空間のささやき手/空間師)」と名づけました。
このシリーズでは、
今ここを震わせる空間をつくるプロセスや、
その中で生まれた気づきや変化を綴っていきます。
今回の記録は、
わたし自身の「怖さ」と向き合いながら、
“いい人”をやめて、自分の自由と境界線を選び取ったプロセス。
震えながらも、それでも選んだ「自分を守る」という道について綴りました。
整えるということが、
どれほど深く、優しく、人生を支えてくれるのか。
写真の美しさではなく、言葉の静けさで届けるシリーズです。(これも空間の一部)
どうか、あなたの“今ここ”が、少しでも心地よくなりますように。
前回の続き、「“都合のいい人”を手放して、自由を選んだ日」のその後──
境界線を持つという“選択”を、実際の行動として生きた記録です。
静かな決意とともに、自分の自由を守ったその日のお話。
「流れ」が止まっていた本当の理由?
自分には“受け取る価値がない”と思っていた、あの頃の私。
どこかで「私なんかが…」って、いつも引っ込んでいた。
だから、もしかしたら宇宙の源はこう思っていたのかもしれない。
「あ、それが願いなら、“受け取る”流れを止めてあげよう」
……って!!(笑)
でも今は違う。
本当の“自己愛”という名の選択
震えていても、怖くても、
それでも私は今回「自分を守る」って選んだ。
相手の言葉ではなく、
自分の“静かな声”に従って。
今、私は「境界線を持てる私」になった。
人にどう思われるかより、
自分がどう感じているかを大切にした。
怒鳴られても、脅されても、
それでも「私の選択」を選んだ。
それが、
私が“自由”を守るという選択。
私は別居しているので、身の危険を感じることは今はない。
だから、チャイルドサポートの担当者に
「元旦那の脅しの件で、サポートワーカーと繋ごうか?」と聞かれたけれど、
私はこう答えることができた。
「自分でちゃんと身を守れるので、大丈夫です。ありがとう」
“境界線を持つ”って、ただ勇気を出すことじゃない。
もし私がまだ元旦那と「一つ屋根の下」で暮らしていたのならば、まず「境界線を持つ行動」よりも「安全な場所を確保すること」を先にやっていただろう。
「自分の体の安全が守られている上で」その選択をすることが、
本当の意味での“自己愛”だと思ってる。
そして──
その流れの中で起きた出来事があった。
今朝、1羽の鳩が、私の家の庭に降り立った。
逃げることなく、吠える犬(ココの事)の前でじっと座っていたその姿。
初めはただ休んでいるだけかもしれない、とココが近づかないようにフェンスで囲った。
その後に長男が気づいた。
「もしかしてこの鳩、怪我してるかも」と言って。
でも、私には鳥に対する恐怖症があって、頑張ったけど、どうしても自分で触れなかった。
だから、近所の仲良しのお姉さんにお願いして、
その人が素手で鳩を優しくキャリーに入れてくれた。(すごいよね!笑)
私たちは子どもたちと一緒に、鳩をVET(獣医さん)へ連れていった。
「多分、もう天国に送ると思う」とナースは言った。
様子を見てからだけど、その場合は、あたたかくして、静かに眠らせてくれると。
家に帰ってから、私は思った。
どうして、鳩はうちを選んだんだろう。
──たぶん、わかっていたんだと思う。
「ここなら、助けてくれる」って。
この空間なら、安全だって。
それはまるで、
**世界が私に「あなたの今の在り方は、ちゃんと“安全な場所”になっているよ」**って、
教えてくれたようだった。
“受け取る”って、こういうことかもしれない。
自分を守るという選択が、
空間の在り方を変え、
誰かの命にさえ、届くことがある。
私は今、
私自身にも、世界にも、
「安心して受け取っていい場所」を差し出せる私になったんだ。